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2016年5月11日 (水)

最も不公平で面白くないルール

3回電王戦からの規制のうち、とりわけ不公平で面白くないルールは、事前貸出後の変更不可でしょう。「コンピュータがプロ棋士を研究しているから、プロ棋士もコンピュータを研究したい、だから将棋ソフトを事前貸出してほしい」と、ここまではまだ理解できます。しかし、その後の変更を不可とするのは、滅茶苦茶でしょう。人間同士でたとえるなら、相手に作戦変更不可という約束をさせて、何百局も練習をして、弱点を見つけてから、練習時の作戦通りに指してくる相手と対局しているようなものです。こんなの勝負ではありません。これで勝っても、将棋ソフトの弱点をみんなの前で披露しているに過ぎません。

このルールの不条理さは、プログラミングを知らない人でも、すぐ分かるはずです。なぜ今に至るまで、こんな勝負をつまらなくするルールが生き残っているのでしょうか。

言うまでもなく、この圧倒的有利なルールをもらっていても、第3回電王戦で人間側が負け越したからです。finalでもプロ棋士側が2敗もして、今年の電王戦でもプロ棋士が既に1敗しています。

電王戦final5局で、阿久津氏が分かりやすいハメ手を指して、批判を浴びました。それで批判されるなら、第2回電王戦の阿部光瑠氏も、第3回電王戦の豊島将之氏も批判されるべきでしょう。どちらもソフトを事前に研究して、そこで分かった弱点を突いているだけです。電王戦でプロ棋士が勝ったのは、全てこのパターンです。これは勝ったというより、研究成果を公開しているだけでしょう。努力は賞賛されるべきかもしれませんが、勝利として賞賛されるべきではありません。プロ棋士側もそれで勝ったと賞賛されて、違和感がなかったのでしょうか。視聴者からもこのルールをもっと批判すべきだと思います。そうでなければ、またfinal5局のような悲劇が出てくるかもしれません。

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