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2016年9月23日 (金)

将棋ソフトと囲碁ソフトと人工知能の最悪の未来

201X年、将棋ソフトの羽生氏への優位は明らかであったものの、いまだ羽生氏と将棋ソフトの勝負は行われていなかった。

それをチャンスと見たのか、Googleがアルファ将棋を開発し、羽生氏に7億円の対局料を示して勝負を迫った。日本将棋連盟が決断を先延ばしにしていると1ヶ月も過ぎたので、業を煮やしたGoogleは直近の世界コンピュータ将棋選手権の優勝ソフトponanza1億円の対局料で勝負を求める。ponanza側に断る理由はなく、ponanzaの手は代理操作者の棋士が指し、アルファ将棋の手はロボットアームが指すことになった。科学的に有意に優劣を決めるため対局数を増やし、110秒で100局の対戦が行われた。結果、ponanza100連敗となる。途中、代理操作者が泣き出すハプニングもあった。

続いて、Googleが羽生氏との対戦を6億円の条件で求める。(世間知らずな理事たちによって運営される)日本将棋連盟はその申し出を一度受け入れたものの、「その前にponanzaと対戦しろ!」という世間からの凄まじい非難があり、撤回する。急遽、羽生氏とponanzaの対局が行われることになり、ponanzaの全勝となる。この結果を見たGoogleは「もはやアルファ将棋が世界最強であることは証明された」と宣言して、羽生氏との対局は求めなくなった。それどころか「もしアルファ将棋と戦いたいのなら、そちらが対局料を払ってほしい」と言う始末であった。

一方、コンピュータ囲碁の世界では、2016年末、大方の予想通りに、アルファ碁が柯潔氏に圧勝する。翌2017年、なんとSamsungが囲碁ソフトのコリア碁を莫大な開発資金を投じて作り出し、柯潔氏と対局して、圧勝する。続いて、アルファ碁とコリア碁の国家のプライドをかけた対局が行われ、世界中で中継された。それに負けじと、中国が国家予算を投入して、チャイナ碁を開発する。チャイナ碁は韓国人のプロ棋士たちに勝負を挑み、全勝して、中国のプロ棋士たちにも全勝する。アルファ碁、コリア碁、チャイナ碁の勝負が毎年のように注目されるイベントとなり、開発競争も活発となる。ニューヨークタイムズはこの人工知能競争を「冷戦時代の宇宙開発競争のようだ」と称した。そんな中、それらと互角に渡り合えるほどのジャパン碁を開発する資金も技術も日本はなく、取り残された。

囲碁ソフトの国家のプライドをかけた勝負が注目されるようになったため、弱い人間同士の囲碁の人気は激減して、中国と韓国での囲碁スポンサーが次々に撤退していく。ついには中国棋院も韓国棋院も廃止され、かつての強豪プロ棋士たちが全員日本にやってくる。(やはり世間知らずな理事たちによって運営される)日本棋院は「日本は数百年も囲碁の文化を守ってきた世界唯一の国です」と言って、歓迎する。一部のファンも「世界最強のプロ棋士たちが日本に集結した」と歓喜する。しかし、日本での棋士トップ集団が全員日本語も話せない中国人か韓国人になり、しかも、その者たちが日本人棋士たちを見下す発言を繰り返して、問題となる。この結果、日本での囲碁人気も激減して、スポンサーが完全撤退する。それから数年後には、人気減少に歯止めがかからなかったプロ将棋団体もスポンサーがいなくなって解散している。

もっとも、プロ囲碁やプロ将棋が消滅したことなど、当時の日本では大したニュースにならなかった。外国産の人工知能ソフトに仕事が奪われ、日本は失業率30%以上に達しており、ついに国債デフォルトまで追い込まれ、経済が大混乱に陥っていたからだ。税理士や薬剤師といった多くの知的エリート職は事実上消滅していた。しかし、プライドだけは高い元エリートたちは、人手不足の介護職などに就くことを拒否して、生活保護費を受け取っていた。そんな者たちへの世間の怒りは強く、元エリートたちの写真がネット上に掲載され、襲撃される事件が多発した。かつてのプロ棋士たちがその襲撃対象に入っていたことは言うまでもない。

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